上里ただし(たーしー)です。
沖縄の心とも言える存在、首里城。
その中心に位置する「正殿(せいでん)」が、いよいよ復興の最終段階へと近づいています。
2019年10月31日未明、多くの人々の記憶に深く刻まれたあの火災――
首里城のシンボルである正殿が焼失したニュースは、沖縄県内だけでなく、全国、そして世界中に衝撃を与えました。
しかし、それから約7年。
たくさんの人々の支援、技術者の努力、そして沖縄の伝統文化への想いが積み重ねられ、
2026年秋、ついに首里城正殿が再建される予定となっています。
正殿復元工事の進捗は?
現在、首里城公園では復興工事が順調に進んでおり、日々その姿を少しずつ取り戻しつつあります。
現場には見学スペースやガイドツアーも設けられており、再建の様子を間近で感じられる貴重な機会となっています。
特に注目されているのが、木材や漆の伝統技術を用いた「伝統的工法」による復元です。
首里城正殿は、ただ「建て直す」だけではありません。
琉球王国時代の建築様式や色彩、美しさを細部にまで忠実に再現しようという、沖縄の誇りと魂が込められた復興プロジェクトなのです。
瓦一枚、柱一本にも、職人の手と心が込められており、それを見るたびに「生きた歴史」が積み上がっていくような感動があります。

円覚寺山門の再建も進行中!
そして今回の復興で、もうひとつ注目すべき動きがあります。
それが、首里城公園内にある「円覚寺(えんがくじ)」の山門再建です。
円覚寺は、かつての琉球王国の菩提寺として重要な役割を果たしてきた歴史的寺院。
その山門は、沖縄戦や戦後の混乱によって失われてしまいましたが、正殿再建と歩調を合わせるようにして、今まさに蘇ろうとしています。
再建される山門は、琉球石灰岩を用いた壮麗な造りになる予定で、
正殿とともに「歴史と信仰の再生」を象徴する存在として、新たな見どころとなること間違いなしです。
首里城正殿と円覚寺山門――
ふたつの歴史的建造物が、同時期に新たな命を吹き込まれようとしているのは、まさに「過去と未来を結ぶ時間旅行」のようでもあります。

再建された日がやってくる、その日を想って
2026年の秋、再建された首里城正殿の前に立ったとき、どんな想いがこみ上げてくるのでしょうか。
あの火災の日から始まった復興の歩み。
失ったものの大きさに打ちひしがれながらも、手を取り合って再生を目指してきた沖縄の人々の強さと優しさ。
そして、全国から寄せられた支援や声援に支えられて、ようやくたどり着く新たなスタートライン。
それは「終わり」ではなく、「再び始まる」ための門出となることでしょう。
円覚寺山門もまた、訪れる人に歴史の深みを感じさせる新しいランドマークとなるはずです。
正殿と山門の両方が再建されたその景色は、かつての琉球の都・首里の面影を現代に呼び戻し、多くの人々の心を惹きつけてやまないでしょう。
最後に:未来への想いをこめて
沖縄のアイデンティティの象徴とも言える首里城。
その再建は、建物を再現するだけでなく、「想い」や「歴史」までもをつなぎ直す営みです。
首里の町を歩いていると、あちこちで聞こえてくるのは「楽しみですね」「また見に行きたいですね」という声。
県民の誇り、観光客の憧れ、子どもたちの学びの場――首里城が担ってきた役割は、多岐にわたります。
そして2026年秋。
再び鮮やかな朱色をまとった正殿と、荘厳な山門が、首里の丘に立ち並ぶ日がやってきます。
その日が待ち遠しいですね。
皆さんもぜひ、首里城と円覚寺山門の「再生の物語」に耳を傾けながら、その完成の瞬間を一緒に見届けてみませんか?
※このブログでは、首里城再建の進捗を今後も定期的に追いかけていきます。
現地のレポートや職人さんの声、完成後の楽しみ方などもお届け予定です。ぜひ次回もお楽しみに!