皆さんこんにちは。那覇市議会議員の上里ただし(たーしー)です。
2025年6月定例会では、那覇の観光行政に関する質問を通して、夕方から夜にかけてのまちの魅力づくり、そして首里城を中心とした観光の拠点整備について取り上げました。この記事では、その質疑内容と行政側の答弁、今後の展望をわかりやすくご報告いたします。
夕暮れどきのイベントで「夜の那覇」をもっと魅力的に!
今回、私が提案したのは、夕方から夜にかけて国際通りや龍潭通りを歩行者天国にしてイベントを開催するというアイデアです。日中の暑さを避けるだけでなく、那覇ならではの夜の風情を楽しんでもらえる仕掛けとして、観光客だけでなく市民にとっても新たな魅力になると考えています。
中でも具体的に挙げたのは次の2点:
- 那覇大綱挽まつり前日のパレードを夕方以降に開催する
- 琉球王朝祭り首里の一部プログラムを夜間に実施する
これに対して市の高宮経済観光部長からは、
出演者や観客の暑さ対策として開始時間を後ろ倒しする方向で調整中
琉球王朝祭り首里についても、主催者である首里振興会と協議予定
との答弁があり、一定の前向きな検討が進められていることがわかりました。
龍潭通りの朝市→夕市へ? 歩行者天国の可能性
次に私は、龍潭通りで行われている「首里の朝市」を夕方に開催する提案を行いました。通り沿いの事業者が主催するこのイベントを、もっと多くの人が気軽に楽しめる形にし、夜の首里の魅力を発信する手段とすることで、地域活性化にもつながると考えています。
しかし、こうした道路使用イベントで常に立ちはだかるのが、
- 交通管理者(警察)との調整
- バス事業者との路線・運行時間の調整
といった課題です。
この点について、市は「交通規制の調整実績もあり、相談があればできる限り支援したい」と答弁。行政がイベント主催者の後押し役になる体制づくりが進みつつあることが確認できました。
首里城周辺の観光は“徒歩×公共交通”で
観光行政のもう一つの大きなテーマは、首里城を中心としたまちづくりです。
観光バスやレンタカーに頼らず、モノレールを活用して首里を訪れてもらう。そのための第一歩として、私は「モノレール首里駅・儀保駅の観光案内機能の改善」を強く要望しました。
特に問題と感じているのが、首里駅の案内掲示です。現在の案内板は県全域の地図が中心で、首里城や周辺施設への誘導が弱く、首里染織館suikaraなどの新しい魅力の紹介がまったく行われていない状況です。
市側からは、「掲示板は民間事業者による広告であり、今後、設置者と意見交換して改善を図る」との答弁がありました。
観光地の駅は“街の顔”——首里駅のリニューアルを提案
私は例として、東京・柴又駅や京都・伏見稲荷駅を紹介しました。
これらの駅は観光地の玄関口として、駅構内そのものが観光案内所のような役割を果たしています。
一方で首里駅は、観光拠点としての装飾や案内が非常に乏しい。「来年、首里城正殿が復元される」という
大きな節目に向けて、今のうちから観光案内の整備を急ぐ必要があると強く訴えました。
そのためには、以下の連携が不可欠です:
- モノレール運営会社
- 沖縄県(県道管理者)
- 沖縄美ら島財団(首里城管理者)
- 首里杜まちづくり推進協議会(地域団体)
市も「関係機関と連携して意見交換を進めていく」と明言し、
来秋の首里城正殿完成に向けた準備を本格化させる方針が示されました。
首里城正殿完成のその日、観光客を迎える準備を!
多くの人が想いを寄せ、寄付までして支えてきた首里城。その正殿が2026年秋に復元されることは、那覇市にとって歴史的な節目です。
そのとき訪れる観光客が「首里駅に降り立っても何もなかった」「どこに行けばいいのか分からなかった」ということのないように、いまこそ準備を始めるタイミングです。
観光案内板や誘導サインの設置、首里城周辺の魅力の発信、市民参加型のイベントづくり。これらを行政だけでなく、市民や民間と一体となって取り組むことが求められています。
まとめ:那覇の観光は「夜」と「歩き」がカギ!
今回の一般質問を通じて、私は2つの方向性を強調しました。
- 夕方〜夜のイベントで那覇に新たな魅力を
- 公共交通で歩いて楽しむ首里観光の実現を
どちらも、那覇市がこれから目指す観光の姿として重要なキーワードです。これまでとは少し違った視点での観光施策を、市民のみなさんと一緒に形にしていきたいと思っています。
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たーしーなにしてるばぁ~ポッドキャスト(上里ただし)
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那覇市議会議員 上里ただし(たーしー)